軽くてよく割れる薪割り斧【フィスカースX25】を【ヘルコスプレッティングマスターDT-6】と比べてみました

タメゴローです!

みなさん薪割りを楽しんでおいででしょうか。

タメゴローは割りすぎて、割るために薪をそろそろゲットしにいかないとならない状態です。笑

今回は大好きな「薪割り斧シリーズ」ですが、タメゴローは「ある程度使ってみてから」じゃないとオススメできないところがあり、そろそろ大体わかったかなとなりましたので書いてみたいと思います。

今回は大分オーナーも増えてきたように感じる、「フィスカースX25」です!

1.1本目に人気の薪割り斧3本

薪割り斧にもいろいろありますが、人気のものは大体決まってきますね。

巷で人気なのは

A.高いけどいいものをと言う方が選ぶことの多い


[グレンスフォシュブルーク] 大型薪割り Large Splitting Axe 中大径木用 442

 

B.割れやすくて長く使えるコスパよいものだと

ヘルコ スプリッティングマスター DT-6

C.素材と切れ味かつコスパ良しで人気の

フィスカース 7854 X25 ガーデンアックス

この3本が多く挙がるのではないでしょうか。

もちろんタメゴローの廻りで使っている方も多く、またAmazonランキングでも人気の斧たちです。

タメゴローの愛斧でもあるヘルコのDT-6については過去に書いた、【”はじめての”薪割り斧は”軽くて割れやすい”【ヘルコ スプレッティングマスターDT-6】がオススメです」をご参照いただければと思います。

今回はその中から【フィスカース 7854 X25 ガーデンアックスを弟から一週間借りて使い込んでみましたので、タメゴローの愛斧の【ヘルコ スプリッティングマスター DT-6と比較しながら使い心地など書いてみたいと思います。

もちろん、どちらも良い斧ですよ!

 

2.フィスカースって?

フィスカースは、なんと1649年にフィンランドのフィスカース村にて高炉を設立し鍛冶屋としてスタートした会社。

紆余曲折ありつつも1977年にはアメリカにも工場を開き、グラスなどで有名な「イッタラ」「ガーバー」「ロイヤルコペンハーゲン」「ウェッジウッド」など名だたる会社を買収したりと、現在ではキッチンウェアと園芸用品をメインに扱う会社となっています。

1967年に売り出した人間工学に基づいて設計された「オレンジ色のハサミ」は現在でも作り続けられている、フィンランドやアメリカでは知らない人はいない大企業です。

フィスカース 一般用途ハサミ FF-9853

↑ペーパークラフトなどをする人にとっては「色々使って最終的にたどり着くシンプルなはさみ」と言われています。

そんな370年以上の歴史ある会社の園芸部門が売り出しているのが、今回紹介する薪割り斧です。

薪割り斧としての人気は、柄が短めの【X25】と長めの【X27】ですが、今回は日本人の体格に合っているとされる、柄が短めの【X25】です。

 

3.X25とDT-6の見比べ

早速じろじろと見比べてみます。

並べてみると、同じ薪割り用の斧でもずいぶんと違うものだなと感じますね。

(右上がDT6、左下がX25)

全体に比べてみるとまず「長さ」が大きく違います。

X25は700㎜、DT6は800㎜とX25の方が10㎝短いです。

X25の兄弟でX27という少し長めのものがありますが、そちらは「欧米人の中でも、さらにガタイのいい人向け」とメーカーがうたってますので、日本人なら迷わずこちらX25でしょう。

X25一番目を引く部分である「柄」は、「グラスファイバー強化プラスチック製」となっており、フィスカースの斧全般に採用されている特徴的なものとなっています。

後に詳しく触れますが、この柄がとてもいい仕事をしてくれます。

DT6とよく似た楕円で、非常に握りやすいサイズ感、中身は中空です。

また柄の端部は急激にカーブしており、斧を振った際の”すっぽ抜け”防止にとても役立ちます。

DT6にもありますがそれよりも半径の小さいカーブなので、ぎゅっと止まる感じでとても安心感があります。

柄には穴も開いてますので、ヒモを通して壁に吊るすこともできますね。

色も「黒×オレンジ」とハスクバーナのような色使いで、山でも目立つものとなっていますので、無くす心配が減ります。

ちなみにこのオレンジは「フィスカースオレンジ」という、ハサミなどにも使われている色で商標登録されている「コーポレートカラー」でもあったりします。

 

また斧の刃のカバーは、DT6は購入したときに付属のものはチャチすぎたのでタメゴローは自作のものをつけています。

X25はプラスチックのものがついてきます。

これは刃の保護や安全性はもちろん、持ち運びや使わない時に壁にかけておくなどの吊るすことが楽にでき、とても便利なものでした。

 

ガンガンぶつけたりしても大丈夫と言えるほど頑丈なパーツではないようですが、使わないときに使用するものなので問題ないでしょう。

黄色い部分を90°ずらして固定・解放ができるので、パチッと収まって気持ちいいものです。

 

「頭(斧頭)」のボリューム自体はあまり変わりませんが、大きく違うのが斧頭の固定方法。

DT6は木の柄が頭の金属部分に刺さった形状で、貫通した柄の端部に円形のクサビで固定されています。

それに対し、X25は柄が斧頭の端まで伸びており、その柄に側面から金属部分が挟み込む形で一体化固定されていますが、ボルトなどの固定物は見受けられません。

これにより、木柄の斧の弱点であった「斧頭のゆるみ」がまったく無く、「ゆるんだ斧の頭だけがすっぽ抜ける」という危険性に現代的な手法で対処されています。

もちろんがたつきチェックなどはした方がよいでしょうが、クサビという摩擦に頼った固定方法でないのは今までの斧にない安心感ですね。

 

「斧の刃部分の形状」はDT6同様エラがはってますが、控えめなもの。

DT6をギュッと小さくした感じですが、やはり薪割り斧はこういう振った斧の力を横方向に変換する形状でないと割れないのでしょう。

その大きさやカーブは、メーカーそれぞれの技術の結晶でありポリシーだと感じます。

「刃」はDT6に比べてとても鋭利です。

ナイフなどでも切れ味が良いとされる「カーボン鋼」で、しかも「フッ素コーティング処理」がされています。

DT6はもともとけっこうナマクラなのですが、タメゴローは「よく切れる斧」がコワいので、わざとたまに砥ぐ程度にしてます。

X25はカーボン鋼なのですぐサビサビになるのかと思いましたがなかなかサビませんし、元の鋼がよいのかDT6よりも切れ味も落ちにくく感じます。

しかし使い込むとあたりまえの汚れやサビは付いてきます。

次は実際に薪を割ってみた感想です。

 

4.実際に薪割りに使ってみると

X25の真骨頂はここです。(薪割り斧としては当たり前かもですが笑)

X25はDT6に比べて10㎝短いため、少し玉に対して近めに構えて立ちます。

今回は松の小さい20センチほどのものを割ってみます。

10㎝ほど上から落とすだけで簡単に刃が刺さります。

次は軽く頭の上に刃が上がる程度から振ると、

カシュ!

っと、”切れるように”割れました。

もういっちょ!

と次の玉を割ってゆきますが、本当に簡単に割れます。

左手のグリップ感も良いですが、右手スライドを邪魔しない適度なスベリもよいです。

しかもDT6に比べて「刃の入りが深く」なにより「軽い」!

斧の刃部分は重たいのですが、柄が軽いのでしょう。

ゴルフで言う「バランスが重め=ヘッドが効いている」ような感覚で、ヘッドスピードがつきやすい ⇒ 割るための力が出やすいように感じます。

軽いと斧を振る負担が少なくなるので、長時間でも苦になりにくいですし、女性や高齢の方でもとても扱いやすいと思います。

(見事に刃の形状で断ち割ってゆきます)

パンパンと割ってゆきますが、ほとんど一発で割れてゆきます。

割っているうちに気づきましたが、いつもより狙ったところに当てることができています。

やはりDT6に比べて10㎝短いのでとても扱いやすいのですね。

写真を撮り忘れましたが、30~40センチクラスでもあまり変わらず割れてしまいました。

また割れ行く薪も、DT6で割るほど”横に吹っ飛んで”行かず、割った薪を拾いにゆく動作も少なめで済みました。

もちろん、ウッドストラッパーを巻いて割れば関係ないのでしょうが、横に開く力はDT6の方が強く感じますが、刃の鋭さとエラのバランスがよいためX25は割れてしまうのでしょう。

(ウッドストラッパーについては薪割りの助手をつくろう!割った薪が”ぶっ飛んでいかない”バンドのつくり方をご参照頂けると幸いです。)

冒頭でも書きましたが、「切れるように割れる」という表現がぴったりです。

もうひとつ、DT6と大きな違いを感じたのは、

「手首に衝撃が強くこない」

ということです。

これはタメゴローの悩みの種だったのですが、硬い玉を割り続けていると、跳ね返される衝撃が手首にきてしまい、長時間割っていると手首が痛くなってしまうものでした。

フィスカースX25でも結構な時間割りましたが、手首が痛くなる予兆も無く割り終えてしまいました。

あと、薪割り作業にはとても大事なことですが、「玉に刺さった斧が抜きやすい」かどうかも、木の柄に比べてしなりがあるだろうと思っていましたが、グラスファイバーの柄にも関わらず剛性もしっかりしておりとても抜きやすく感じました。

 

※余談ですが似たものではだめ・・・

ちなみにフィスカースと同じように「柄がグラスファイバー」のもので安い斧がありますが、これはまったく使い物になりませんよ。


千吉 グラスファイバー柄アッキス 700mm

なぜ言い切れるかと言いますと、X25を振った後に

「グラスファイバーの柄もいいなぁ、ホームセンターでもっと安いやつあったよな?」

と、非常にありがちなことを浅はかなタメゴローは考え、実際に安い千吉のアッキスを入手し使ってみたからです!

これはね、もう薪割りにはまったく使いものになりません。。。

軽いんですが、薪に打ち込むと刺さって抜けない、さらに刃が薄いから割れない。

山で枝打ちに使おうとしても長いため危険で、結局ナタに落ち着くため見事に物置のコヤシになってます。。。

みなさんは失敗しないでくださいね。笑

 

※2023年追記

もうひとつご紹介ですが、


ハスクバーナ・ゼノア 薪割り斧 2500g

こちらの斧もレビューはとってもよいものとなってます。

仕様も

  • 重さ:2500g
  • 長さ:80cm

となっており、ヘルコのDT-6に近い雰囲気ですが、ストーブ用の薪割り斧としては、これはあまりお勧めできません。。。

といいますのも、レビューの良いものはハンドアックスなどで、薪割り斧としては刃が薄く、薪を割る形状ではないため、薪に刺さってなかなか割れない系の形状となっているからです。

もちろん”これが好き!”って方や”全然割れるよ~”って方は問題ありませんでの使ってもらえばよいかと思います。

ストーブで使用する薪割り用の斧は、やはり斧を振る力が薪を割るベクトルに効率よく変えてくれる【エラが張っているものがよい】と考えているタメゴローです。

ご参考まで。。。

 

5.フィスカースX25の特徴をまとめてみると

特徴をまとめてみると

割る時には

  • 軽く振るのが楽
  • 柄が短く狙ったところに当てやすい
  • 刃が鋭く割れやすい
  • 割った薪が飛んでゆきにくい(DT6に比べて)
  • 刃がぐらつかない
  • 刃が刺さったときにちゃんと抜ける
  • 手首が痛くなりにくい

その他にも

  • 使い終わった後のクサビのメンテがいらない
  • 刃をカバーするケースが使いやすいし安全
  • 切れ味が落ちにくい
  • オレンジが山の中でも目立ってくれるので忘れない

ということになりました。

総じてフィスカースX25は割りやすくとても扱いやすい斧と感じました。

 

しかし割るための性能とは別に

「グラスファイバー強化プラスチックの柄」

これが一番好みの分かれるところでしょう。

刃と一体化しており、どうしても経年劣化が考えられる部分ではありますので、

「長く一本のものを使い続けたい」

「柄を交換して使いたい」

といった方には気になる部分かもしれませんね。

 

6.こんな人におすすめ

上記のような特徴を持つフィスカースX25なので

  • 女性
  • 高齢の方
  • 手首を痛めた経験のある人
  • 斧にビンテージ感を求めない人
  • 薪割りを楽にしたい人

という方に合っていると思います。

またコスパも良い道具として言える価格なので「1本目の斧を迷っている人」にも、はじめの1本としてもとてもオススメできます。

タメゴローも新たにストーブを導入する住宅を設計させて頂いた場合など、道具に強いこだわりが無い方であれば「迷ったらコレ」的にオススメしています。

作業効率がとても良い斧ですからね!

 

6.まとめ

【フィスカースX25】いかがだったでしょうか。

タメゴローも実際に使ってみて、とても良い斧だと実感できましたし、愛斧のDT-6に比べて劣るものでもありませんでした。

逆にその軽さで薪割り作業を楽にしてくれる側面が強く、手首への負担も減らしてくれることから、身体にやさしい斧と言えます。

「今使っている斧が好きなんだけど、ちょっと重くて体力的につらい」「サブの斧で扱いやすいものを探している」と言う方にもとてもオススメできますので、無理せず薪割りを楽しみたい方にも使って頂きたいと思います。

これからも長く薪活を楽しんでゆきたいなぁ、と思うタメゴローでした~。

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↓A.高いけど”良いものを長く”と言う方が選ぶことの多いのは


[グレンスフォシュブルーク] 大型薪割り Large Splitting Axe 中大径木用 442

↓B.割りやすくて長く使えるコスパもいいものをお探しなら

ヘルコ スプリッティングマスター DT-6

↓C.まだ若いけど素材と切れ味かつコスパ良しで人気の

フィスカース 7854 X25 ガーデンアックス


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