タメゴローです。
今回は、前回の記事、
に関係する、補足的なおはなしです。
それは、
「薪棚とシロアリ」
(キンチョーHPより)
です。
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これは、薪ストーブ生活をする人にとっては、きちんと考えないと「とってもこわい」ことです。
住宅では「建築基準法」という、家や店舗、学校、ビルなど建物を作るために定められた法律があります。
その中で、一般的に多い「木造」住宅を作る際に、必ずしなければならない「防蟻処理(ぼうぎしょり)」というものがあります。
それは、木の家を天敵である、シロアリから守るための処理をしなさい!って内容です。
「施行令49条2」ってところに、家の地盤面より高さ1mまでの間の木部などは防蟻処理(防蟻薬剤の塗布)してね!ってことで書かれています。
まぁ、法文にかかれるぐらい、家にとって大事なシロアリ対策なわけですよ。
しかし、薪ストーブをやっている人で、
「家の外壁部分にくっつけるように「薪棚」を作っている」
お家があります。
これは、設計する立場からいうと、あっちゃ~、防蟻処理とか台無しにしちゃってるな~、こわいな〜、というわけです。
鉄骨造やRC造という、木を構造体につかわない家であれば、シロアリに内装の木で作られた”床”や”壁”を食い荒らされるだけで済むので、命にまでは影響がないかもしれません。
(シロアリは”コンクリートも食べます”ので、まったく大丈夫というわけではありませんが)
しかし、柱や梁が木でできている「木造」の家であれば、これは確実にやめた方がいいです。
最悪の場合、構造体である柱や梁、土台など「木」の部分を食い荒らされ、大きな地震には耐えられない「危険建物」の状態になってしまう場合があります。
建築基準法の中で地盤面から30センチ以上木の部分をはなしなさい!ってわけで、コンクリートで「基礎」と呼ばれるものを作り、その上に木の「土台」を敷くのですが、
薪が外壁にくっついていると、この30センチはなしていることも帳消し
にしてしまうことになってしまいます。
薪はもちろん「防蟻処理」なんてしていませんので、シロアリはその薪を伝って悠々と家に侵入してくることになります。
(キンチョーHPより)
また、薪自体にもシロアリが生息している場合があります。
そこから先は言わなくても・・・分かりますね。
つまり、木造住宅では薪棚の位置は、外壁沿いにしないほうがいいということです。
しかし、家に近いほうが、薪を取りに行くのは便利ですし、そもそも土地と家との関係から、
「そんなこといっても、どうしても外壁沿いにしか置けないんだよ!」
って場合があると思います。
原則置いてほしくないのですが、できない場合は最低限、
「外壁に薪や薪棚をくっつけない」
「外壁から”すこしでも”離す(外壁と薪の乾燥促進も考慮して15cmは最低限離す)」
ということをしてもらうといいと思います。
というか、するべきですよ~。
楽しい薪ストーブ生活が、シロアリが家を食い荒らす原因になるなんて、とても笑えないですよね。。。
すでに時おそく、「駆除」が必要な場合は一刻も早く対応した方がよいです。
最低限駆除だけはしないと、地震などで耐えられない構造になっていく可能が高いので気をつけてください。
「建築業界」では、「東日本大震災」と「阪神淡路大震災」のあった以外の地域は、
「50年毎には大きな地震が必ず来る」
という統計が常識なので、
「大きな地震は必ず来る」
と考えてもらった方がいいと思います。
なので、
「長い間、外壁沿いで家に”くっつけるように”薪を積んでいた木造の家」
であれば、一度床下と天井からの「調査」だけでもいいのでした方がいいと思います。
という、ちょっと真面目なおはなしでした。
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