タメゴローです。
薪ストーブ生活をしていると、薪の調達や薪割りなどが日常生活の一部になろうかと思いますが、仕事などで忙しく
「やらなきゃいけないけど、なかなかとりかかれない」
という方も多いと思います。
なんせタメゴローもその一人ですから、よくわかりますよ~。笑
そんな多忙な中でも、薪割をする寸前の原木や玉切りを保管しておく場合に、タメゴローが最低限
【これだけはしておこう】というが”3つ”のコト
があります。
これをしておけば、せっかく集めたり、いただいたりした木を
- 腐らせたり、キノコまみれにしてしまいダメにすることが防げる
知識として知らなかっただけで、
- 住む家にまでダメージを与えていたなんてことも回避できる
ので、ご参考にしていただきたいと思います。
■薪や原木の管理で【これだけはしておこう】という3つのコト・・・
最低限の、薪の保管状態を悪くしないための方策ですが、具体的にいっちゃいますと、
- 必ず地面から浮かす
- 長く雨ざらしにしすぎない
- 家にくっつけない
実はたったこれだけなのです。
これだけのことをしておけば、時間が空くタイミングまで薪づくり作業ができなくとも、原木や玉切りの状態は悪くなりにくくなります。
では、なぜこれをやっておくとよいかを、それぞれ説明してゆきますね。
1.地面から浮かす
地面に直置きしてしまうと、ずっと地面と接している部分ができるかと思います。
その状態で雨が降ると、当然ですが木が水を吸い上げてしまったり、あるいは接している部分の水がきれにくく腐りやすい状態となってしまいます。
地面には多くの”菌”や”虫”が潜んでいます。
この菌のうちのひとつで、薪ストーバーにとってうれしくない木の変化、木を「腐らせる」大きな要因となる【腐朽菌】がありますが、これは地面特に土に接している状態で湿潤な状況を好むので、とても繁殖しやすい環境を整えてあげることとなってしまいます。
また地面、特に土の中には必ず【シロアリ】がいると考えてください。
地面に直置きで数週間放置すれば、腐朽菌だけでなく、必ずシロアリがおいしい餌を求めてやってきますので要注意です。
シロアリは「薪の損失」だけでなく、一般的な住宅である木造住宅にとっては天敵として長い歴史を戦っている相手であり、「住む家の損失」になるものなのですから。
こういった、腐朽菌とシロアリ対策のため、原木の状態でも、玉切りの状態でも、もちろん薪の状態でも、できればコンクリートブロックや樹脂など木材でないもので、【かならず地面から浮かす】ようにしましょう。
2.長く雨ざらしにしすぎない
タメゴローは良質の薪をつくるうえで、【雨ざらし】という工程が「樹皮に潜んだ虫対策」と、「薪の乾燥を促進する」ために有効ととらえているので、ある程度必要なものだと考えますが、これも長すぎると毒になります。
「過ぎたるは、及ばざるがごとし」
まさにこれです。
また原木のままの雨ざらしだと、樹皮の間に水がまわりにくく、虫に対しても薪状態と比べると効果は少ないように感じます。
逆に菌類は繁殖しやすくなるため、キノコやカビの繁殖が増長されます。
シイタケなどの栽培で、木を原木の状態で苗床とするのは、菌類が繁殖しやすい環境だからなんですね。
また、特に年単位ともなると、広葉樹などで長く燃える際に必要なヤニなどの脂分まで流れすぎてしまい、スカスカの薪になってしまいます。
「そんなに屋根のある場所なんてないよ!」という方も多いと思いますので、屋根が望めないならば通気性のよい状態でブルーシートをかけておくだけでも効果はあります。
キノコやカビ対策と必要な脂まで流さないために、【長く雨ざらしにすることは避ける】ようにしましょう。
3.家にくっつけない
建築士であるタメゴローが、個人的に一番怖いと感じるのがこれです。
絶対やってはいけませんよ~。
コワいのは【シロアリ】で、基本的にどこの地面にもいます。
ご存知の方もみえるでしょうが、住宅のコンクリート基礎ですら食害することのある、超強烈な虫で大げさに言えば【木造住宅の捕食者】なのです。
タメゴローが学生時代によく行っていた、古民家の調査などでも、かまどや風呂用の薪が外壁沿いで積まれているものは、例外なく土台部分がシロアリの食害にあっていました。
昔の人はわかっていたので、そんなところに木材である薪を積まないのですが、最近は薪を使う文化がすたれてきて、あまりに使う機会が少ないので安易に考えてしまっていたのだと思います。
また古民家の基礎は石材のものが多く、木材である土台までの高さが低くいものが多かったのも要因のひとつだと思いますが。
下の写真はわかりにくいですが、浴室の扉の下枠です。
隙間から見えるのがシロアリだと分かると、ゾッとしますね・・・。
このようにわかりにくいものでも、シロアリの食害にあっていることは多いです。
今のように、コンクリートでできた基礎は地面から距離をとることが容易になったため、昔ほどのシロアリ被害は出にくいものですが、それでも防腐剤の注入された土台ですらシロアリ被害にあっていますので。
割と長期間外壁沿いに積んでいたという方は、冗談でなくネットで依頼できる、
こういったお手軽なものでいいので、無料でしてくれるシロアリ調査をおススメします。
友人に聞かれるととりあえずここで無料調査と、何社かの無料見積もりを一括で出してもらうようにすすめていますので。
シロアリ被害も、早いうちに対策することで被害は少なくすませることができますし、かかる修繕費も比例して少なくすみます。
最悪の場合、基礎や柱のすべて取り換えなどになることもあり得ますので甘くみない方がよいでしょう。
↑上の写真はすでに構造体として機能を果たしていない状態ですね・・・。
外壁沿いに薪を積んでいる方は、家をこんな風にしてしまわないようにチェックです。
そんなシロアリは、土の中だけでなく薪や玉切りにした木、あるいは原木の中にいる可能性も実は低くありません。
ですので、薪棚や屋根のある場所を求めて家の外壁などに積み上げると、シロアリを家に招くための【シロアリの玄関】を作ってあげることとなってしまうのです。
どうしても薪を保管するスペースがなくとも、必ず家の外壁などからは離し、数センチだけでも隙間をあけるようにしましょう。
これは薪”本体”だけでなく、”薪棚の骨組み”や、”薪棚の屋根”なども同様のことが言えるので、もしくっついてしまっているようでしたら、これらも家からは離して、シロアリの玄関を無くしてくださいね。
■まとめ・・・
ひとつひとつはどうってことのない、たった3つのことだったと思いますが、気をつけなければいけない理由はわかっていただけたかと思います。
- 必ず地面から浮かす
- 長く雨ざらしにしすぎない
- 家にくっつけない
たったこれだけです。
できればもっと処置をした方がいいのでしょうが、タメゴローはこの3つだけ注意することで、せっかく準備できた原木や玉切りを無駄にせず、薪に変えてゆくことができていますので、
「時間がとりにくいけど、原木を無駄にしたくない」
って方はぜひ注意してもらい、幸せな薪割りを含む薪ストーブ生活を送ってもらいたいと思います。
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すぐに薪割りできない原木、玉切りの保管で【これだけはしておこう】という3つのコト
ですよね~、丸一年雨ざらしの原木がまだまだ残っててヤバいです(T^T)
GWでなるべく玉切りしたいですが時間が取れるか_| ̄|○
キムさん
いつもコメントありがとうございます。
ほんと、「ですよね~」ですよね。笑
タメゴローの庭にも原木が割られるの首を長くして待ってます。笑
お互いがんばってやっつけましょう!