薪ストーブのメンテナンス【ドブレ ヴィンテージ50】オーバーホールすると、そのストーブに合った使い方ができるようになります

タメゴローです!

タメゴローの愛ストーブである、

【ドブレ ヴィンテージ50】

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を、煙突掃除のついでにバラし、オーバーホールしてみました。

同じストーブを使っている方はもちろん、これから導入を考えている方や、別のストーブを使っているけど、ヴィンテージは中身どうなってんの?って方にも参考になればと、その時の事を書いてみたいと思います。

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■オーバーホールのきっかけは・・・

初めて火を入れてから数年たち、「そろそろオーバーホールしなきゃな~」などと漠然と考えていましたが、ついぞしないまま時が経ってしまいました。

しかしそろそろ心配なこともあるし、ちょっと腰をいれないといけないと思い、重い腰を上げることとしました。

ヴィンテージ50ちゃんは、そのレトロな足つきテレビのようなデザインであるために、いろんなディテール(細部のつくりやおさまり)が非常に凝っています。

ドアの開閉がラッチタイプであったり、天板がラウンドしていたり、火力調整がギア式のレバーだったりと・・・。

その中で、使用にあたり”ちょっと心配な部分”があったのです。

それが、「極薄の灰受け皿」なんですね。

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この細いスリットに差しこまれているため、通常のストーブの1/3程度の深さしかありませんし、ドアをオープンしないと取り出すこともできません。

もちろん「灰受け皿での焼き芋」なんて無理なのです。

しかも構造上、「一次燃焼用の空気を取り入れる経路」も兼用しているという、合理的なのか、兼用しすぎなのかわからないレベルの設計となっています。笑

そのため、

  • 「灰が皿にいっぱいになると、一次燃焼用の空気が通らなくなるのではないか?」
  • 「皿からこぼれた灰で、皿自体が奥まで入らなくなのではないか?」

という2つの心配があったのです。

幸い上の心配事は起こっていませんが、年数が経っているだけに「もしかしたら明日にでもなるかも」と考え、またシーズン中にできる効果的なメンテナンスがないかと、オーバーホールに踏み切ることとしました。

 

■それではバラしてみます・・・

まずは煙突を外して煙突掃除をしないと、本体のバラし中に煤が落ちてくるので、煙突掃除をします。

その時の煙突掃除の様子は、過去の記事:

薪ストーブの煙突掃除、実際にはこうやってます。

で書いてますので、気になる方は参考に読んでほしいと思います。

 

ではでは、ビンテージ50ちゃんをまる裸にしていきますよ。

まずは、ざっと炉内の掃除をして、

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気になって仕方のない灰受け皿を抜きとります。

そして手前側の底部の灰を取り除くと、

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灰受け皿へ灰を落とす蓋が現れます。

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これをつまんで取り外します。

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すると、その奥の底が一体となってはずすことができるようになりますので、がばっとはすしてしまいます。

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ここが灰受け皿の奥部分にあたります。

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やはり、たっぷりと灰が奥に詰まっていました。

これでは1次燃焼空気が通りにくくなっていたとでしょう。

シーズン中にこの蓋を外して掃除してあげる必要を感じます。

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きれいに掃除しちゃいます。

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お次は炉内の奥壁である、バーミキュラを外します。

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順番に外してゆくと、奥の大物がごそっと外すことができます。

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側面側のバーミキュラと、底板ののこりもはずしてしまえば、上部のバーミキュラがおちてくるので、やさしく外します・・・が、はずれない!

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炉内入り口部分が引っ掛かり出せません。

そのあたりを外すのはちょっと労力がかかりそうだったので、炉内の中でずらしながら炉内の掃除をしました。(ん?オーバーホールになるのか?)

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2番目に気になっていた部分が煙突からつながる、この部分でしたがやはり煙突の煤が直接落下してきており煤がたくさんたまっていました。

 

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断熱材の取り外された内部をきれいにしてゆきます。

真ん中の棒のようなものが、空気量調整のレバーとつながっている部分です。

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左右ともにこのあたりもきれいにしておかないと、スムーズな空気調整ができなくなってしまいますね。

思ったよりも鋳物部分は薄くつくられており、補強のリブが至る所に見受けられます。

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内部はけっこう煤まみれなのがわかりますね。

今のところ鋳物自体にはクラックやひずみなどがでていないことも確認できます。

指でさしている部分にには蝶ボルトがあり、天板を内側からひっぱって固定しています。

これをはずすと・・・

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無事ストーブトップがはずれました~。

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トップの内部も熱された空気が通るため、白い紐のようなガスケットで区画された、独特な煙道経路となっていますねー。

ガスケットは【8mm】や【6mm】など、太さに種類があるので交換時は要注意です。


ホンマ製作所 ガスケットロープ 8mm


ホンマ製作所 ガスケットロープ 6mm

固定には「耐火セメント」という専用のボンドを使います。

ホンマ製作所 耐火セメント ガスケット用 77E

今回はきれいな状態だったのでガスケット交換はしませんでしたが、これは消耗品なので、ストーブシーズン中にいきなり切れたりした時を考えストックしておくことをおススメします。

 

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そして”まる裸の”ヴィンテージ50ちゃんです。

あまり見ないであげてください。笑

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外した部品をならべてみたら、結構な部品点数でした。

それらをきれいにクリーニングして再度組み付けますが、その前に、

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ヴィンテージシリーズの弱点であるドアレバーのネジの増し締めもしておきます。

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手前側のボルトをはずし・・・

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奥にあるこのボルトをきつく締めこみます。

締めこんでもクリアランスが確保されているので、ちゃんと動きますよ。

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手前側をもとにもどして、動作チェック。

メカ好きなタメゴローとしては潤滑油で「グリスアップ」や、ネジの緩み防止に「ねじ止め剤」などを入れたくなりますが、ストーブだけに高温になるためすべて焼き切れてしまうので一般的なものは使えません。

車のエンジン用のもので代用が効かないか模索中です。

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ガラスもガラスクリーナーでキレイにしておきます。

ホンマ製作所 ガラスクリーナー スプレータイプ

クリーナーにはクリームタイプとスプレータイプがありますが、スプレータイプが簡単で便利だと思います。

クリームだと目地などに詰まってしまうととりにくいので・・・。

もちろんシーズン中の”ちょっとクリーニング”でも大活躍してくれます。

それにしても、ガラス内部やその周りこびりついた煤がすっきりキレイになってゆくのは気持ちいいものですね~。

 

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ストーブ内部から出てきた灰、煤は結構な量だったのでおどろきました。

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あとその煤の中から、へんな形の「謎のカタマリ」がいくつかでてきました。

これが何者かまだしらべていませんが、今度ストーブ屋さんと調査してみたいと思います。

たぶん、ストーブを作成している工程で出た溶接クズだと思うのですが・・・。

 

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部品をもとにもどしてあげて、すっきり内部デトックス完了のヴィンテージ50ちゃんです。

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外部もキレにしてあげてオーバーホールは無事完了!

う~ん、べっぴんさんですね~。

これで気持ち良く、来年もがんばってくれることでしょう。

結果、完全オーバーホールとはいきませんでしたが、内部を知ることができ、構造上のネックな部分や、シーズン中の効率のよい灰受け皿のメンテナンス方法も把握することができました。

ぜひみなさんも、冬の間頑張って家族を温めてくれた愛用の薪ストーブちゃんを隅々まできれいにしてあげて、効率的なメンテナンスをするためにも構造なども知ってあげてほしいな~、と思うタメゴローでした。

 

 


ホンマ製作所 ガスケットロープ 8mm


ホンマ製作所 ガスケットロープ 6mm

ホンマ製作所 耐火セメント ガスケット用 77E

ホンマ製作所 ガラスクリーナー スプレータイプ


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