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そういえば、薪ストーブって針葉樹(スギ・ヒノキ)燃やしていいの?

 

タメゴローです。

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( ↑ タメゴローの家ではないです。。。)

 

薪ストーブを導入する住宅や、店舗、福祉施設などの設計打ち合わせをさせてもらっている際、

 

「そういえば、薪ストーブってスギとかマツの ”針葉樹” は燃やしていいの?」

 

って質問をよく受けます。(本当に多いです)



これはタメゴローもはじめる前は疑問のひとつでした。

 

その質問に対してタメゴローは、

「燃やせますよ。ただし、必ず乾燥させてから使ってくださいね」

と答えています。

 

この「乾燥させて」というところがミソです。

これは針葉樹に限らず広葉樹でも、乾燥していない薪だと、ストーブに非常によくないからです。

 

なせなら、乾燥が不十分な薪を焚くと、

■ 完全燃焼しにくく、煤(すす)が多く出ることで、

⇒ 煙突にタールとして付着し、煙道火災の原因となる。
また排気される抵抗やつまりの原因ともなる。

⇒ 煙突掃除の頻度が増える。

⇒ 煙突から煙がモクモク出て、近隣ににおいと煤で迷惑をかける

■ 水分が多く、燃えるために熱が奪われる為燃焼温度が上がりにくい

⇒ 焚いても焚いても暖かくならない。

というように、デメリットがたくさんあります。

 

 

実は「薪ストーブって、想像していたよりも暖かくない」と言う方はこれが多いようです。

ちなみに、薪の乾燥させる目標は15~20%が適切だと、ストーブ屋さんからは教えてもらいましたし、調べても大体同じ答えでした。

一説によると含水率(木に含まれる水分の率)が切り立ての50%程度の場合、燃えるカロリーの半分(!)が水分の蒸発に使われているといいます。

そりゃあ、「水分を蒸発させるため」に熱を使ってしまっていればそうなりますね。

また、都市型住宅のように、住宅の密集している地域では、完全燃焼させていない煤の多い排気などでは、おとなりさんに対しての気遣いができておらず、ご近所迷惑になりかねません。

せっかくがんばって薪づくりをするのですから、必ず乾燥させてから使ってくださいね。 乾燥させれば、必ずがんばった甲斐がありますよ。

 

 

と、ここまでは乾燥してない薪のデメリットを書きましたが、脱線しつづけそうなので「針葉樹」に話を戻しますね。笑

日本は「針葉樹国家」です。

スギ、マツ、ヒノキに代表される針葉樹は建築材料や家具、雑貨として、加工しやすく長く、まっすぐに伸びるなど、非常に優れた性質を持っています。

もともとその気候風土に適して育っていたものですが、それを計画的に供給できるように、「林業」があったのですね。

林業ってとっても気の遠くなるお仕事で、親の代は当たり前、おじいさんの代に植えた樹を大事に手入れして育ててきたから今ある樹があり、ひいては山がある訳ですよね。

外材(輸入材)に価格的に押されて、身近にいい木材があるのに使われず、山で朽ちてゆく・・・。

さみしい話です。

 

このへんの事情は2014年公開の原作:三浦しをんさん、監督:矢口さんの映画

WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~

でも題材となっており、観た方は分かると思いますが、おもしろおかしく、しかし現実の林業の実情なども知ることができます。

話しがそれますが、この監督「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」「ハッピーフライト」など、タメゴローの大好きな作品を作っている人で、このWOOD JOB! ~神去なあなあ日常~
が映画化されることとなった時は、「よくぞそこにスポットライトをあててくれた!」と、しびれました。笑

 

また、寂しいだけでなく、日本の林業の将来を不安なものとしている大きな要素となっております。

身近な資源を捨てるのでなく、最後まで使い切って「天寿を全う」してもらう意味でも、もっと針葉樹を薪として利用すべきだと思います。

 

次に針葉樹の「メリットデメリット」ですが、

・手に入りやすい

日本は、国土に占める森林の割合=66%という、実は先進国の中では有数の森林国家です。(世界の平均は30%程度)

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「森林・林業学習館」様より転記

身近な山には必ずあるわけですし、それに伴い、林業に関係している人も少し探すと合えると思います。

タメゴローの住んでいる地域にも、「スギやヒノキならもらってくれると助かる」という方がいるぐらいです。

・切る・割るが楽

やはり筋がまっすくで、広葉樹に比べると比重も軽いため、薪割りでも気持ちよく割れてくれます。
また、針葉樹の中でも堅めの松でも、チェーンソーで玉切りしても樫やナラに比べるとすいすい入っていきます。作業時間も短く、チェーンソーの手入れも楽です。

 

・火付きがよいが、燃え尽きやすい

火付きが非常によいので、小割りしたものを”焚き付け”として使うのは最高です。
しかし比重が軽いため、太い薪でも広葉樹にくらべるとやはり早く燃え尽きます。

おのずと薪の投入ピッチは短くなりますが、タメゴローの個人的な体感では問題は感じていません。

余談ですが、風呂焚きなどは、残り火の危険性から、火付きよく、燃え尽きやすいスギがこのまれました。

 

・薪の保管量が多く必要となる

これは上で書いたとおり、燃え尽きやすいので、その分多く確保しないとならないわけです。

土地に余裕のある人には問題ないですが、都市圏だと限られたスペースで薪棚を作らないとならないため、比重の重いく燃焼時間の長い広葉樹の方がやはり「省スペース」となります。

 

・燃焼温度が高温になりやすい

これは特に「マツ」によくみられる性質ですが、樹脂が多く高温になりやすいため、鋳物のストーブだとマツばかり焚いていると、割れなどによりこわしてしまう場合があります。
鉄板製ストーブならあまり気にしなくてもいいものが多いですが、メーカーの仕様に準じて使う必要がありますね。

陶芸家の窯焚きには高温が要求されるため、マツが好んで使われるぐらいです。

このため、焚き付けに限って使う、最初の1本目のみ使うなど使い方を考える必要はあります。

 

と、まあこれらの特性を理解して使うと、さらに充実のストーブライフとなると思われます。

 

もっと積極的に針葉樹を焚きたい!って方は、

国産が多いですが、「針葉樹焚けます」ってうたい文句のストーブを使うと安心ですね。

海外製ですが、ネスターは針葉樹押しですね


日本のモキ製作所さんのストーブは世界でもはばたき始めたようです。

 

ぜひ、子供達に緑いっぱいの日本の山を残すためにも、身近な針葉樹も上手にストーブライフにとりこんでほしいな~、と考えるタメゴローでした。


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