タメゴローです。
薪割をするときには斧を使うことになりますが、タメゴローはほとんどを1本の薪割斧で処理するようにしています。
しかし、「割ったあとで、薪割斧で割るほどでない薪」や、「ストーブに投入する直前で、もうすこしだけ割りたい」といった時に活躍してくれるのは、薪割斧よりコンパクトで扱いやすい【鉈】や【手斧】ですね。
タメゴローは鉈も手斧も使っていますが、今回は【手斧】のお話をしてみたいと思います。(手斧と言っても建築に使う「ちょうな」の方ではありません笑)
■薪づくりの道具は適材適所・・・だと、思うのです
薪割をする生活をしていると感じるようになることのひとつですが、薪をつくるために使う道具である斧こそ、適材適所だと感じます。
無理に1本の斧ですべてをこなそうとしても、体力を無駄に使ったり、危険な使用方法になったりと、いいことはありません。
タメゴローも最初は1本の和斧しかなかったので、原木の枝打ち、細い枝部分の切断、薪の大割り、小割りといろいろと1本でこなしてきました。
しかし、薪の大割りに特化した斧であるヘルコのスプレッティングマスターを手に入れてからは、【斧にはそれぞれ得手不得手がある】と強く感じることとなり、鉈や手斧などと種類を増やすことにつながりました。
なぜならスプレッティングマスターは薪割りに特化しているので、切れ味やほかの作業でのとりまわしには向いていないものだったのです。
そのかわり、こと「薪を割る」という一番大変で、楽しい作業の場面では和斧などでは太刀打ちできないレベルの「割れやすさ」と「楽さ」を得ることができました。
■手斧の役割は・・
タメゴローの愛斧は太い玉から細い玉まで、パッカパッカと割ってくれる helko(ヘルコ) スプリッティングマスター DT-6で、とても頼もしいヤツですからね。
では【手斧】は薪割に於いてどのような役割かというと、ズバリ【名わき役】だとタメゴローは思っています。
大物をやっつけるためには、大きな斧をふるうので、やはりそれなりの力や体力を要します。
「ある程度割れたけど、もう少しだけ割っておきたい」
「ストーブへ投入直前だけど炎の調子を見て、もうひと割したい」
「薪を細割りする焚きつけつくり」
などという時には、わざわざ大型の薪割斧をふるうのはやはり大変ですし、わずらわしいものです。
そこで名わき役、小ぶりな【手斧】の出番ですね。
とりまわしもよく、大きな玉を割る力はなくとも、ある程度の太さの薪なら難なくパカパカと「切り捨て御免」とばかりに小気味よくやっつけてくれる手斧はとても頼もしい存在だと感じます。
また、「大物をやっつける薪割り斧をふるう力を”残すため”」にも、適材適所で使い分けることがとても大事になってきます。
大物は大型薪割斧に、小物は手斧にと使い分けることで、消費する体力も雲泥の差となってきますので、大物をやっつけるためにも、小物で体力を奪われないで済む手斧の役割はやはり【名わき役】と言えるでしょう。
■どんな手斧がよい・・・?
タメゴローは【ハスクバーナ】というメーカーの手斧を使っています。
ハスクバーナ 手斧 (全長38cm)
斧の刃自体はSPマスターのようにエラがはっているわけでもありませんが、なぜか割りやすいという不思議な手斧です。
大型の薪割斧であるSPマスターもそうですが、このハスクの手斧は【柄のカーブが絶妙】なのです。
この柄はとても力が入りやすく、斧頭が薪に当たるタイミングがちょうどよいと感じる位置にくるようにカーブしていると感じます。
まっすぐの柄のものも使ったことがありますが、薪を倒してしまうことが多かったので、ふるった斧の力の方向が、薪と身体の距離や高さなどを総合的考えて、割る方向に向かいやすくしているのが柄のカーブなのだと強く感じます。
それが結果的に、少ない力で割れることにつながっているのではないでしょうか。
さすが林業家ご用達”いぶし銀のハスクバーナ”と言える一本です。
唯一残念だったのは、刃先のカバーが少し大きく、使っているうちに外れやすくなってしまったところでしょうか。
実使用には問題ないれべるですが。。。
手斧を選ぶ際に、持っている薪割斧のメーカーと揃えてしまうのもよいと思いますが、柄がストレートのタイプはタメゴローは手首が疲れてしまうことが多かったです。
そんな中、柄のカーブがあり、おススメできる手斧としては、
”キングオブ薪割り斧ブランド” 【グレンスフォシュ】
34センチの長さで、ハスクよりも少し短めですが、この斧は切れ味がすごいので、割るというよりも切るという感覚で割れてしまいます。
(2019年後日追記:Amazon choice商品になってました。やっぱり売れてるんですね。)
あくまで炊きつけや小割用ですが、メインの薪割斧がグレンスならこれでしょう。
もう一回り大きい、48センチのものも出回ってました。
とてもよく割れますが思いのほか重いのでが、あまり人気がなかったせいか415しか見なくなりました。
【ハルタホース(フルターフォシュ)】 38センチ
Hultafors(ハルタホース) スカウト
呼び方がよく論議のネタになるブランドですね。笑
とても人気の斧で、柄のカーブが秀逸かつ、切れ味も抜群です。
↓もうひとまわり大きい、44センチのタイプ、
も人気で、グレンスと違いあまり頭が重くないので、身長の高い人はこちらを選んでもよいと思います。
余談ですが、キャンパーの方はなぜかハルタホース好きが多いです。
刃のカバーがかっこいいからかもしれませんが、謎です。笑
■手斧に多くを求めすぎてはいけない・・・!
使ってみるとわかってしまう、使い勝手のよい【手斧】。
これを使い慣れてくると、
「これ1本である程度割れちゃうんじゃないの?」
とか
「玉切りの大割も割ってみよう」
などと愛着のある斧に多くを求めてしまい、実際にやってみたくなるのが薪割人の悪いクセですね。笑
もちろんタメゴローもやりました。笑
しかし針葉樹などだと、これがある程度割れてしまうので困りものなのですが、結果として必要以上の力を要したり、強くふるうことで危険度が増したりなど、実は効率と安全性はあまりよくないことがほとんどです。
「今、どうしてもこの1本しか身近にない」
などのキャンプのような特殊な条件であればしょうがないと思いますが、やはり薪割の道具こそ適材適所だと考えて賢く使い分けてもらいたいと思います。
■手斧はキャンプでも活躍してくれたりする・・・
しかし、そんなある程度割れてしまう、などという融通のきくところが場合によっては手斧のよいところとなります。
その「場合」とは、そう、「キャンプ」ですね。
斧を焚火のためにキャンプ持ってゆくとなれば、大型の薪割斧などよりも、この手斧こそがエースとなりえるものなのです。
しかし、キャンプにもってゆく焚火用の薪割道具としての選択肢にはライバルがいます。
ピンとくる方もいると思いますが、「鉈(ナタ)」ですね。
あの斧より長い刃で、多用途に使えてしまえ、サヤを腰ぶらさげられる携帯性まで持ち合わせた鉈は、現代の農家でも家に1本はあるといわれるだけありとても便利で安全なのです。
そんなわけで、
実用重視なら「鉈」。
雰囲気とこだわりの「手斧」。
タメゴローはキャンプの際には2本とも持っていっていますが、キャンプサイトのキャンプらしい雰囲気を作ってくれる斧は、やはり【名わき役】なのだと感じます。
■メンテナンスも大事です・・・
当たり前ですが、斧は使えば刃が痛みます。
タメゴローはあまりこまにメンテナンスをする方ではありませんが、それでもやはり軽く研ぐ程度はします。
なぜなら、大きな薪割斧はある程度重さで割ってくれる側面があるので、刃はちょっぴりナマクラでもいいのですが、小さい手斧ほど切れ味によって割れなくなる側面があるため、体力の消耗を防ぐためにも研ぎは大事になってくると感じるからです。
そんな「研ぎ」と言っていますが、タメゴローは市販の簡単なシャープナーで軽く研ぐ程度ですので、ちゃんと研いでいる(紙がスーッときれるぐらい)方からすると、研ぎのうちに入らない程度しかしていないと思います。
しかしそれでも薪割などに使うには十分ですし、しないとやはり作業効率が下がると感じてしまうのでやっています。
研ぐための道具としては、グレンスなら
【ディスクストーン】という”円盤タイプ”のものは、
グレンスフォシュブルークス ディスクストーン(ゴムケース付き)
円を描くように刃をとぐタイプです。
これはAmazon choice商品になっているほどなのでやはりよいのでしょう。
手が刃に接触しないように気をつける必要がありますが好きな角度で研げます。
【ダイヤモンドシャープナー】という”平ヤスリタイプ”のものは、
これは刃の角度を一定に保ってくれるので、簡単なのはこちらですね。
手斧の割り心地が鈍ったかな?と感じたら、ぜひ簡単にでよいので研いでみてほしいと思います。
やはり、ちがいは実感できると思いますので。
■まとめ
そんなこんなで薪割における【手斧】のお話でした。
薪割を1本の薪割斧だけで頑張っている方はぜひ、安全と効率と体力の為に、薪割の名わき役【手斧】の導入をおすすめしたいと思います。
手斧にもいろんなものがありますので、性能だけでなく見た目も気に入った一本に出会えってもらい、薪割りの相棒としてもらえるとうれしいなと思う、タメゴローでした。
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↓タメゴローもたきつけつくりとキャンプで愛用のハスク
ハスクバーナ 手斧 (全長38cm)
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↓”キングオブ薪割り斧ブランド” 【グレンスフォシュ】
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↓キャンパーに人気のハルタ
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